ようやく時間ができたので録画してあった長谷川選手の世界戦を見てみました。
 1Rは悪くない内容で、勝利を期待できる立ち上がりでした。結果は知っていましたが。一番悪かったのは2R。ロープを背にしての打ち合いで強烈なパンチをもらってしまいました。あのダウンというかダメージがその後の戦いに大きな影響を与えてしまいました。
 それでも3Rは持ち直して、早くも疲れを見せたチャンピオンに再三有効打を浴びせて場内を沸かせてくれました。
 しかし、その後のバッティングで再び形勢は不利に。さらにはブレイク直後にパンチを喰らい(減点)、長谷川選手はどんどん苦しい状況に陥っていきました。
 そして7R、それほど強いと思えないパンチを受けてダウン。TKOで敗れてしまいました。
 私が長谷川選手の試合を初めて見たのはヴィシー・マリンガ戦だったかと思います(遅くて済みません)。相手のパンチを軽々とかわし、いきなりダウンを奪うとなんと1RTKO勝ち。あまりの早さ(速さ)に驚いてしまいました。その後も早いラウンドでのKO勝利が続き、日本にはこんなに凄いボクサーがいるのかと思わせました。
 そのころのボクシング中継は人気のあるボクサーや知名度だけのボクサーが多く、長谷川選手はより魅力的に映りました。
 しかし、当時WBOのバンタム級チャンピオンだったフェルナンド・モンティエルに敗れたところから、長谷川選手らしいパフォーマンスが見られなくなりました。
 長谷川選手はスピードと技術で勝利を積み重ねてきたボクサー。ファン・カルロス・ブルゴス戦からは無理な打ち合いが多く、この試合には勝ったものの次のジョニー・ゴンサレス戦では通用せず、KO負けを喫してしまいました。
 今回も2Rに打ち合いをせずにかわしていたら、バッティングが無かったらと色々考えてしまいます。しかし、ダメージの蓄積は大きく、このままボクシングを続けることはできてもチャンピオンになるのは厳しいでしょう。
 進退はまだわかりませんが、長谷川選手が素晴らしいボクサーだったことは間違いありません。それは場内に沸き起こった大きな拍手が物語っています。

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