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 幾度と無く書いてきた日本語ネタですが、今回で一旦終了とします。誤用されている言葉なんて他にいくらでもありますが、このブログの更新を中断するのでこれで終わりです。

 最後となるのは「情けは人の為ならず」です。有名な誤用ですので、正しい意味を知っている人も多いことだと思います。しかし、正しく理解している人はやはり一握りでしょうね。

 この言葉の説明をしている本はたくさんありますが、「この言葉を言葉通りの意味だと思っている人が多いですが………」といったようなくだりがある場合が非常に多いです。その程度の日本語力で日本語を語らないでいただきたいです。そんな人には教わらないほうがいいでしょう。3流ですから。

 「言葉が言葉通りの意味を持っていない」ことを「おかしい」と思わないのが不思議です。教わる方も平然と受け入れてしまうために、勘違いをしてしまうことが多いのでしょうね。この言葉はそのまんま、言葉通りの意味なのです。

 多くの方が勘違いしている点は「ならず」の部分です。「ず」は打ち消しですので、否定の意味ですよね。それでは何を否定しているのでしょうか?「なる」だと思っている方が圧倒的でしょうね。否定しなければ「情けは人の為なる」となり、不自然だというのに。そのうえ、「為」の後に「に」なんてないのに勝手に脳内補完して「情けは人の為にならない」と解釈するからおかしくなるのです。

 そもそも「情けは人の為にならない」と「情けは人のためではなく、いずれは巡って自分に返ってくるのであるから、誰にでも親切にしておいた方が良い」では全然意味が違うので、その点でも誤解に気が付かなければならないと思います。しかし、やはり自分で考えないから間違いに気づけないのですね。

 長くなりましたが、正解は「なり」です。「である」という意味ですね。これを否定して「ではない」となり、「情けは人の為ではない」ということになります。「他人のため」でないのなら、もう「自分のため」しかないですよね?ですから、「他人に情けをかけることは、その人のためにではなく、自分のためになる」という意味であり。やはり言葉通りの意味ですね。

 「情けは人の為ならず」の勘違いは日本人の日本語力のなさを象徴しているようなものだと思います。言葉に自信のない方は色々と調べてみましょう。きっとこの先の人生で役に立つはずです。

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